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コラム:集合宇宙は集合ではない

2章で説明した通り、集合宇宙は集合ではありません。これは、正則性公理から「自分自身を元に持つ集合は存在しない」を証明できるからです。

定理1:自分自身を元に持つ集合は存在しない

まずは、定理1を証明します。証明には、背理法を使います。

まず、となる集合を仮定します。

対の公理より、 は集合です(※任意の集合に対しては集合です)。

正則性公理によると、は空集合か、自身と互いに素な元を持ちます。ただし、空集合ではないので、互いに素な元を持ちます。さらに、の元はだけなので、であることになります。

ここで、最初の仮定よりであるため、となります。つまり、は互いに素ではありません。

よって、矛盾が導かれるため、となる集合は存在しません。

定理2:集合宇宙は集合ではない

次に、「集合宇宙は集合ではない」を説明します。こちらも背理法を使います。

まず、集合宇宙を集合であると仮定します。つまり、 は集合宇宙に含まれる一つの集合である()となります。

これは、定理1に矛盾します。したがって、集合宇宙は集合ではありません。